幾千光年の孤独。

c0072740_124653.jpg 霧島アートの森に点在する芸術作品群は、その芸術としての存在はもとより、それ自身によって森をアートに変容させるものでした。その統一されたコンセプト、そして、そこから逸脱する存在としての、草間彌生の毒々しいまでの繊細な感性。

 ダニ・カラヴァンの「ベレシート(初めに)」は、俺のハートを撃ち抜きました。芸術作品に対するこの感覚は、上野の西洋美術館で見たミロの「絵画」以来でしょうか。どちらも、考える前に胸に突き刺さるような芸術でした。


c0072740_1253422.jpg   カラヴァンの作品は、宙に浮いた歩廊。それは、崖のような場所に架けられた橋状の歩廊です。そして、その突き当たりはガラスの壁。一種のイニシエーションのような薄暗い歩廊を覗くと、その先には眩しい外の光があります。その歩廊を進めば、ガラスの向こうに、直線に切り取られた、豊かな山々の緑が目に入ります。

 日本神話ゆかりの地に対抗するような、「創世記」の一節が刻まれたこの作品は、キリスト教イデオロギーの強さというよりも、自然の普遍性、そして両思想のある程度の互換性を感じさせるものでした。ブリリアント。
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by kaz-young | 2006-08-23 13:05 | 泡沫浮世夢日記


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