生きても生きても空 たどりつけない君の部屋。

c0072740_2165242.jpg 来月、学会です。毎日、原稿書いてます。本、読んでます。読みまくってます。けれども、涼しい風はいつも眠りを誘います。最近のBGMは、もっぱら桜井さんかギャラガー兄弟です。
 ノエルの歌詞みたいな勢いで、学会で発表してみたいです。でも、そうすれば結果は見えてますね。そう、お偉い先生方にボコボコにされること必至です。
 どうしても欲しいものがあって、でも、それがどうやったら手に入るのか、見当がつかなくなりました。その分だけ、だいぶ大人になったのかもしれません。

"I'm free to say whatever I
Whatever I like
If it's wrong or right, it's all right."

「俺は、何だって自分が思うように好き勝手に言わせてもらうし、
 それが正しいか、あるいは間違ってるかなんて、そんなことは問題じゃないんだ」。
                                         Oasis "Whatever"
 
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# by kaz-young | 2006-09-15 21:35 | 泡沫浮世夢日記

幾千光年の孤独。

c0072740_124653.jpg 霧島アートの森に点在する芸術作品群は、その芸術としての存在はもとより、それ自身によって森をアートに変容させるものでした。その統一されたコンセプト、そして、そこから逸脱する存在としての、草間彌生の毒々しいまでの繊細な感性。

 ダニ・カラヴァンの「ベレシート(初めに)」は、俺のハートを撃ち抜きました。芸術作品に対するこの感覚は、上野の西洋美術館で見たミロの「絵画」以来でしょうか。どちらも、考える前に胸に突き刺さるような芸術でした。


c0072740_1253422.jpg   カラヴァンの作品は、宙に浮いた歩廊。それは、崖のような場所に架けられた橋状の歩廊です。そして、その突き当たりはガラスの壁。一種のイニシエーションのような薄暗い歩廊を覗くと、その先には眩しい外の光があります。その歩廊を進めば、ガラスの向こうに、直線に切り取られた、豊かな山々の緑が目に入ります。

 日本神話ゆかりの地に対抗するような、「創世記」の一節が刻まれたこの作品は、キリスト教イデオロギーの強さというよりも、自然の普遍性、そして両思想のある程度の互換性を感じさせるものでした。ブリリアント。
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# by kaz-young | 2006-08-23 13:05 | 泡沫浮世夢日記

あの夏、いちばん静かな海。

c0072740_040588.jpg 細く曲がりくねった道を抜けて、秘密の海に辿り着いたときに、北野武の映画を思い出しました。静かで、淡々としていて、悲しく、眩しい、あの映画です。先日のあの海は、この夏、いちばん静かな海でした。幸か不幸か、この夏、いちばん騒がしいメンバーと一緒でした。きっと幸でしょう。そういうことにしておきましょう。
 『カラマーゾフの兄弟』、読み終わりました。ドストエフスキーはやはり秀逸です。エクニの『泳ぐのに安全でも適切でもありません』、宮本輝の『青が散る』、ディケンズの『二都物語』、ブロンテの『ジェイン・エア』を購入しました。エクニの後書きは山田エーミでした。タイトルと物語の本質を捉えていないような山田の後書きに、少しだけ悲しくなりました。

「そう、陪審員のみなさん、ハムレットはあちらの話で、わが国では今のところまだカラマーゾフなのであります」 ドストエフスキー
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# by kaz-young | 2006-08-17 00:53 | 泡沫浮世夢日記

多くのフェトのために。

 マニアックな論文と、エクニの小説を読んでいました。ただしエクニは、一晩の説明と討論無しでは、何もわからなかったことでしょう。素直に感謝。
 たくさんの嬉し懐かしい顔に会えました。珍しく、意外といける音楽にも出会えました。ええ、あれです。あれですとも。あそこにいなければ、一生聞かずにいたでしょう。
 少し遅く起きて、甘ったるいコーヒー飲んで、バスに揺られて帰ってきました。頼むから、誰か2,3発ぶん殴ってくれ、ってぐらいの気分と眠気のなかで、なんとかゼミを切り抜けました。
 『ノルウェイの森』は、フェト(祭り)だけではなく、祭りの後も描いているからこそ、価値があるのだと思います。花火を見て、綺麗だね、なんて言うだけじゃなくて、翌日のゴミの散らばった地面をも映し出す、そういう意味です。
 そういえば、夏の夜の街中を、打ち上がる花火を目指して歩きました。聳え立つビル群が邪魔で、天辺や端っこしか見えない花火を目指して...。なんだか、随分、昔のことのようにも思えます。
 あの街は人が多すぎて、やけに自転車が多くて、けれでも、とても素敵でした。
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# by kaz-young | 2006-08-10 03:57 | 泡沫浮世夢日記

全てのボクのようなロクデナシのために この星はグルグルと回る。

c0072740_111531.jpg 洒落たフレンチレストランへとしけこんでも、所詮は庶民。冷たいコンソメのゼリーに生ウニなんて添えられても、この俺にどうしろと。結果、口に合わず苦笑い。お上品な伝統と、俺のフォークの不器用な動き。ダブルチーズのバリューセット食べたい。
 夜の雨の音が好きで、ベランダの窓開けたまんま、ダラリと。唯一のピアノ曲のレコードを回すけど、あまりにハマりすぎて中止。
 珍しくテレビに出てた奈良美智は、煙草吸って、ロック聴いて、絵の具を塗りたくって、あまりにも思ったとおりの人物で、その姿はひどく僕を安心させた。
 打ち付ける雨は変調しながらリズム刻んで、増子兄さん曰く、「Rockでない奴ぁ ロクでナシ」。
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# by kaz-young | 2006-06-26 01:31 | 泡沫浮世夢日記

Motivate me, I wanna get myself out of this bed.

c0072740_0571840.jpg 潜水艦の夢を見てて、目覚めたら電気もテレビもつけっぱなしで。テレビには放送終了後の派手なストライプ、ケバケバしくて。ピーピー不愉快な信号音鳴って。右手の小脇にはスタンダール挟んだまま、そういや寝る前に読んでたんだって、ちょっと苦笑いで。
 起きたら午後で、ちょっと後悔して、スタンダールの墓碑みたいな人生がいいなって、また苦笑したりして。論文書こうかとパソコン前にして、まずは"Motivation Proclamation"聴いて。夜まで本読んで、寝坊をなんとか取り返す。

"Arrigo Beyle, Milanese visse, scrisse, amo"
「ミラノ人アッリゴ・ベイレ、生きた、書いた、愛した」
                           スタンダール墓碑
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# by kaz-young | 2006-06-02 01:16 | 泡沫浮世夢日記

誰かを通して 何かを通して 思いは繋がっていくのでしょう。

 いつもの部屋から本館に向かう途中、藤の花が垂れていて...。花が咲いている、ではなくて、藤が咲いている、木蓮が咲いている、と、そう思える人間でありたいと思った。
 不愉快な生温い風が吹いて、思い出に浸るのはなんだか馬鹿馬鹿しくて、妙に開き直った気分で、いつも通り研究書を読んでた。
 僅かでも明かりが心に灯るようなことは、今までたくさんあったけど、残された時間は、もうほとんど空費してしまったから。今更、手遅れだと思いながらも、鳴り続ける唄を止められなかった。
「to U」を聴きながら眠りたいです。そんなに病んでもいませんが。

"Poetry is not a criticism of life but a revelation of a hidden life."
                                           Wiliam Butler Yeats
"That's when I got into Oscar Wilde, I thought his stuff was fucking brilliant."
                                           Johnny Rotten
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# by kaz-young | 2006-05-02 00:04 | 泡沫浮世夢日記

Don't cry, baby. Baby don't cry.

 祝福と花束。眩しいフラッシュと笑い声。懐かしい顔と会えなくなる顔。
 実感を伴わない現実は、あの子の涙で一気に消え去りました。愛とか恋とかいうよりも、突如現れた絶対的なリアリティーを目の前にして、僕も涙したのでしょう。
 昼下がりの中庭に、やがて夕刻の冷たい風。伝えたいことはたくさんあって、残された時間はもう少なくて、訪れた長い沈黙の中、僕らはまた、結局、泣くことしかできなかった。
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# by kaz-young | 2006-03-26 21:12 | 泡沫浮世夢日記

それだけで生きてけんのはちっとも不思議じゃねぇよ。

 レポートを、書いていた。その間、ずっと、ブランキーとRossoを聴いてた。「水色」と「アウトサイダー」があれば、きっと朝までいける気がする。レポートは全部書き終わったよ。言語学以外は楽しくやれた。
 明日から春休みの俺には、特に伝えるべきことなんて何にもないよ。至って平凡な毎日さ。朝から図書館行って、暖かい陽射しのせいで、休憩は少し長くなる。昼からまた図書館行って、暖かい午後の光の中で、また休憩が長くなる。それからキャノンを紐解くんだ。連絡すれば、ヘイルズが付き合ってくれるらしいんだ。きっとすげぇことになる。

「おもしろきこともなき世をおもしろく すみなすものは心なりけり」  高杉晋作&望東尼
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# by kaz-young | 2006-02-13 22:58 | 泡沫浮世夢日記

We All Live in a Yellow Submarine.

 あの子が故郷の町に帰ったって聞いたけど、俺は変わらず一日図書館にいて、最近ではコールリッジとワイルドとイーグルトンに夢中になっている。「ただ、一さいは過ぎて行きます」。そこには驚くほど感情も言葉もない。本当に、ここは静かで、ただ、一さいは過ぎて行く。僕は、「清潔で、とても明るい場所」というヘミングウェイの短編を思い出す。
 家に帰った俺は、友人たちの協力で得たビートルズを聞きながら腕立て伏せをする。筋トレのためではなく、運動不足解消のために。腹が減ればスパゲティーを茹でて、缶詰のミートソースをかける(レトルトのミートソース・スパゲティーをパスタと呼ぶ人間を、俺は軽蔑する)。
 僕は、黄色い潜水艦の夢が見たいと思う。気付けば今日の僕の文章は、いつのまにか、たしかに、村上春樹のそれによく似ているかもしれない。言葉に無数の爆弾を埋め込んで、あとは知らないふりでやり過ごす。

 「壊れたハンマーは、壊れていないハンマーにくらべると、はるかにハンマーらしさを強く主張する」。                                テリー・イーグルトン
 "The very essence of romantic is uncertainly". Oscar Wilde
 
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# by kaz-young | 2006-01-23 22:52 | 泡沫浮世夢日記